スワップポイントの高いFX証券会社はどこ?
短期売買派でもスワップ派でも、スワップポイントが有利な証券会社を使ったほうが投資成績は当然良くなります。つまり、売買以前に証券会社選びというものが非常に重要になるわけですね。
ここでは、スワップポイントが有利かどうか、という点に着目して証券会社を紹介してみようと思います。
DMM.com証券
スワップポイントを日々チェックしていると、DMMの場合には他の証券会社とはかなり違った傾向が見受けられます。
それは、買いと売りのスワップポイントがくりっく365にかなり近いこと。買いによるスワップポイントが+10円だった場合、売りによるスワップポイントが-10円ということが多いんですよね。
一般的には買いで+10円だったら売りでは-15円とかになります。ここのちょっとした差額分がFX投資家の損失=証券会社の利益になるのですが。
DMMではスワップポイントをくりっく365と同様の方式で提供するようになりました。買いスワップが+10円の時には売りスワップが-10円、というように。
スワップポイントの売り買い同値というのはくりっく365採用業者にとっては大きなウリだったのですが、DMM FXが同様の方式でのスワップ金利提示をスタートさせたことによってメリットがほとんどなくなってしまいましたね。
スワップ金利を主な収益源としている場合には、おそらくDMM.com証券よりも使いやすい証券会社はないと思います。(2018年3月現在)
⇒ DMM FX
GMOクリック証券【FXネオ】
GMOクリック証券も比較的買いスワップと売りスワップの差が少ないです。
一つの特徴として、DMMで買いスワップが+10円、売りスワップが-10円という時に、GMOクリック証券では買いスワップが+12円、売りスワップが-13円という感じになることが多いです。
もちろんこれについては相場状況やタイミング等にも影響されますから自身で確認してもらうしかないのですが。
スワップ金利がマイナスになる側でポジションを取らないという人にとっては、DMMよりもGMOクリック証券でFX投資をした方が最終的に利益が大きくなる可能性があります。DMMとGMOクリック証券を上手く使い分けることによって利益を出しているという人も多そうですね。(2018年4月現在)
外為オンライン
ややマイナーな通貨でスワップ金利を得たいというFX投資家はここへ。外為オンラインは取り扱っている通貨ペア数が非常に多いので、マイナーで金利の高い通貨を保有するのに向いています。
ひどい証券会社だと金利の高い通貨ペアであっても、ややマイナーだと「買いスワップが+20円」「売りスワップが-200円」なんていうことを平気でやるのですが、外為オンラインの場合にはちゃんとスワップ金利をつけてくれています。(2017年2月現在)
⇒ 外為オンライン
スワップ金利狙いの時の注意
スワップ金利を狙ってFX投資をする場合には、無理に大きなポジションを取って為替変動による損失を出さないように気をつけましょう。
・・・と言われてもこれがなかなか難しいんですよね。スワップ金利というのはポジションさえ立てておけば黙っていても毎日何十円何百円と入ってくる収入ですから、段々ともっとスワップ金利を増やしたいという欲求に駆られてしまいます。
何と言ってもFXの取引システムではワンクリックで取引が可能になっているわけですから、それで毎日の収入がどんどん増えるとなるとこの欲望に勝てる人はなかなかいないでしょう。
どれだけのポジションを持っているとロスカットされるラインが何円になるのか・・・ということを計算してしっかりリスク管理ができていないと長期的にスワップ金利で利益をあげることは難しいです。大きな為替変動によって貯め込んだスワップ金利を吹き飛ばしてさらに損失を抱える・・・なんていうのはよくある話ですから。
【参考】
様々な通貨ペアでのスワップ金利を見ていくと、買いスワップも売りスワップもどちらもマイナスに設定されている・・なんていう通貨ペアを見かけることがあります。基本的にはどちらかがプラスでどちらかがマイナスになるものなのですが、証券会社がここから手数料的に何円か引いた結果どちらのスワップポイントもマイナスになることがあるんですね。
また、全通貨ペア(またはほとんどの通貨ペア)が売り買い共にマイナススワップorプラススワップで表記されている場合には、インターバンク表記になっていることがほとんどですね。インターバンクでは買いでのスワップ金利を受け取れる場合には両方共マイナス表記、売りでのスワップポイント受け取りになる場合には両方プラス表記になります。
・・・とは言っても今時インターバンク表記のままスワップ金利を表示している証券会社はほとんど存在しないでしょう。わかりにくい表記のまま営業していれば毎日のように問い合わせや苦情が来ているでしょうし、その対応の面倒臭さを考えれば今目にする表記のようにどちらかがプラス・どちらかがマイナスと分かりやすい表示にした方が全員にとって都合がいいわけですから。インターバンクのように素人にとってわかりにくいスワップ金利の表記をしている証券会社があれば、口座開設後のフォローやサービスに不安が残るので敬遠したほうがいいかもしれませんね。
○スワップポイントは確定申告の対象ですか?に回答
FX取引をしている人には、スワップポイントで大きな収益を上げているという人もいるでしょう。で、このスワップポイントによる利益が確定申告の対象になるのかどうかというと、もちろん確定申告をして税金を払う必要があります。
利益があがって収入が増えたわけですから、それに対して税金がかかってくるのは当然なわけです。
○ただし、証券会社によって取り扱いが違います
このスワップポイントにかかってくる税金ですが、各証券会社によって微妙に取り扱いが違うんですね。
ロールオーバーなどとの関係もあって、
- 「スワップポイントは確定申告の対象になる」
- 「スワップポイントはポジションを閉じた時に確定申告の対象になる」
- 「ポジションを閉じた時やスワップ金利だけを受け取った時申告対象になる」
という風に対応が分かれています。
例えばDMM FX。
未決済ポジションは確定申告の対象にならない(と説明されています)とのこと。ただし、スワップ金利だけを受け取ることが可能なので、その場合には受け取った部分だけを申告。
ポジション自体を閉じることなくスワップ金利を受け取れるというのは税金や資金繰りを考える上では便利かもしれませんね。
インヴァスト証券。
ここは為替差益については決済した分だけが課税対象に。スワップポイントについては未決済であっても課税対象になるとのこと。
他にも為替差益・スワップ金利両方とも全て年末(年度末)の時点で決済したものと考えて全てが確定申告の対象になる証券会社など、それぞれで対応が異なっています。
上記に挙げた証券会社でも今後対応が異なってくる可能性はありますので、心配な時は証券会社のメール・電話サポートを利用してみるといいでしょう。もしかすると「お住いの地域の税務署にご確認ください」って言われるかもしれませんが。
○確定申告時に会社に知られたくない場合
確定申告をすると勤務先にFX証券会社の取引をしていることを知られてしまうのではないか?という心配をしている人もいると思います。
これについては『FX投資は会社にバレるのか』で詳しく解説しているのでそちらをお読み下さい。
○スワップ派で生き残る人
ただし、スワップ金利の課税についてこういった問題を考えられるのは結局のところトータルで利益が出ている人だけなんですよね。スワップ派というのは簡単に利益があがりそうですけど長期間利益を出し続けるのがなかなか難しいという側面もあります。
どれだけ為替相場が逆方向に動いたとしてもロスカットされない証拠金を積んでいるか低いレバレッジで運用するかという事ができているのであれば何の心配もないのですが、基本的にスワップ派というのは為替差益を狙っていないために日々の利益が少ないわけです。
そうなるとどうしても「もっと保有ポジションを増やして1日に受け取れるスワップ金利の合計額を増やしたい!」と思ってしまうんですね。
こうして証拠金に見合わない量のポジションを取っていると、一気に相場が崩れた時(要人発言や国による為替介入)に為替変動での大きな損失を被ってしまいます。それは今までに貯め込んだスワップ金利を吹き飛ばしてさらに損失を出すくらいのレベルなんですよね。
リーマン・ショックの際にはそういった形で過大なポジションを保有していたFX投資家が外国為替の世界からほとんど退場していきましたから、こうした過去の例を反面教師に『ほどほどの取引』をしていくことは重要です。