スワップポイント狙いでポジションを取り過ぎる投資家の問題点

24時間365日、常にポジションを持っていないと気が済まない、落ち着かないという人を俗にポジポジ病と呼びます。

ポジポジ病の主な症状としては、

  • 無理して過大なポジションを取る
  • ポジションが過大なので為替差損が大きい
  • ロスカットされた直後にもポジションを取る

というものがありますね。

ポジポジ病にはスワップ金利で稼ぐ人がなりやすい

スワップ金利を大きくして、ある程度の生活ができるようになっている人にポジポジ病は多いと思います。

FX投資を始めたての頃というのは、せいぜい1日300円とか500円のスワップ金利を得ることができれば大満足じゃないですか。

ところが、ある程度資金が増えてくると「もう少しポジションをとっても大丈夫かな?」「ポジションを倍にすればスワップ金利も倍だよね」とかって考えてしまって、ポジションをどんどん増やしていくんです。しかも倍どころか5倍、10倍と。

最初は1日に5000円も1万円もスワップ金利収入があるので大喜び。何となく、そのスワップ収入が一生続くような気がしてしまうんです。1日にスワップ金利が1万円あったら、1年で365万円。普通のサラリーマンの年収を寝ていても稼げるような状態です。

もうこうなると、ポジションを解消することができなくなりますよね。

こうやってスワップポイントに頼った生活になってしまうと、レバレッジを目一杯効かせた状態になりがちですから相場変動に非常に弱くなります。

自分がポジションを取っている側に動けば為替差益も大きくなりますが、運悪く反対側に動いてしまったら一発退場。ロスカットされてちょっとだけ資金が残る・・・なんてことに。

ポジションを持っていないと損した気分になる

スワップ金利での収入の旨味を知ってしまうと、手持ちの証拠金でとにかく何かポジションを持っていないと損した気分になってしまいます。とりあえず高金利通貨を持っていれば毎日数十円数百円を稼ぐことができるわけですから、ノーポジで為替相場を眺めているというのは毎日何百円も損しているように思えてくるんですよね。

だからあまり深く考えずに高金利通貨に資金を突っ込んでしまいます。多少為替変動が大きくて含み損を抱えたとしても、「このくらいの損失なら半年待っていればスワップポイントでカバーできる」とかって考えちゃうんです。

結果的に、低金利通過の方に相場の流れが行ったりして事前に考えていたよりも大きな損失を出すことのほうが多いですね。最悪の場合にはその高金利通貨の国で政策金利の引き下げが発表され、スワップポイントが大きく減少した上に為替差損のダメージも受けてしまう・・・という事もあります。

ポジポジ病としては一番損失が膨らみやすいパターンかもしれません。

FXが主な収入源という人もなりやすい

スワップ金利目当てではないとしても、毎日のトレーディングで主な収入を得ているという人も危険ですね。

常に売買して利益を得ていくわけですから、ちょっと調子が悪い時であっても為替売買をやめられない。なにか利益があがる場所を探してエントリーしないと気が済まない。

そんな時に限って、自分のポジションとは反対側に価格が動いてしまうものです。

365日24時間ポジションを持っていなければならないという法律はないのに、ノーポジションで資金を寝かせておくと落ち着かないんですね。何でもいいから相場の材料を探し、材料がなければスワップポイントを狙い、ちょっとした変動めがけて資金投下する・・・。

相場で100%勝てるなんていうことはあり得ませんから、ずっとポジションを持っていると大きく負けてしまう場面も多くなります。

急落時に損を取り返そうとした時もなりやすい

ある程度のポジションを保有していて、急に相場が動いて大きな損をした時にもポジポジ病は発病します。大きく損をしたのだから、やっぱり頭のなかは冷静ではいられませんよね。

とにかく「早く損を取り戻さなきゃ」「早く勝たなきゃ」ということで頭が一杯になります。その結果、あまり深く考えずに再エントリー。全く流れが読めていないので、ちょっと逆に動いたら損切り。

損切りした途端に反転。そっち側に再エントリー。しかも損が膨らんでいるので一気に取り返そうとしてポジション増加。

ところがポジションを建てた途端にまた反転・・・。そんなことを繰り返している人が世界中にたくさんいるわけです。

特にリーマン・ショックレベルの大変動があった時には損をした投資家は冷静な状態ではいられませんから、とにかく今すぐ何とかして取り戻そうとしてしまいます。

しかもロスカットされたりロスカットされそうになって損切りした、その残りの小さくなった資金で勝負をかけてしまう人は多いようです。

【参考】

「スワップ金利によって利益を得る」方法についての詳しい説明です。

 
○初心者から上級者まで幅広く人気のあるスワップ投資

日本に住んでいるとちょっとわかりにくいことなのですが、世界中どの国にもそれぞれ金利が設定されています。手持ちのお金を銀行預金などにしておけば、一定の利率で利子を得ることができるわけですよね(金利が0%の場合にはもらえませんが)。

現在の日本は政策金利が極めて低いために、銀行や郵便局にお金を預けていても雀の涙以下の利子しか受け取ることができません。しかし、世界には・・・というか世界中のほとんどの国では日本よりも遥かに高い金利が設定されている所がほとんどです。

そしてFX取引の対象になっている様々な通貨ペアを見てみると、一方の通貨では政策金利が高く、一方の通貨では政策金利が低いということがよくあります。例えば、ニュージーランドは政策金利が高いけど、スイスフランは政策金利が低い、のように。

 
FX取引は、片方の通貨を買い、片方の通貨を売る取引です。つまり、FX取引を行うことによって片方の通貨を手に入れ、片方の通貨を手放すことになります。

ここで、高金利通貨を手に入れて(買う)、低金利通貨を手放す(売る)とどうなるのか?2015年現在だったら豪ドル円のペアで『1万豪ドル買い』といったポジションです。

低金利の通貨を持っている状態では、利息がほとんどつきませんよね。日本円を銀行に預けている私達なら知りすぎるほど知っていることです。これが高金利通貨だとどうなるのか?ご想像通り、たくさんの利息がもらえることになります。

ネット上の口座で取引しているわけではないので手元には通貨が届かずに実感が無いのですが、何と購入した通貨での金利を毎日受け取ることができるようになってしまうんです!これがスワップ金利ですね。

しかもこのスワップ金利は、高金利通貨を買いポジションとして保有しておくだけでいいんです。後は何もする必要がありません。ただ寝ていてもOKです。毎日金利が入ります。

だから、FX投資をする人はスワップ金利が手に入る高金利通貨が大好きなんですよね。私も大好きです。

もちろん人によってスワップ金利の活用方法は違うと思います。単純に金利をFX口座内で蓄積していって利益を出そうと考えている人、長期保有での相場上昇を見込んでいるのでその間の損失をスワップ金利で緩和しようとしている人など考え方は様々です(形としてはそれほど差はありませんが運用方法の差ですね)。

 
このスワップ金利は通貨ペアの金利差によってだいぶ数字が違ってきます。政策金利がほとんど同じであれば一日に5円とか10円ですが、数%違うだけで50円とか100円とかに跳ね上がります。

1万通貨(例えば1万オーストラリアドル)を1年間保有して50円じゃないですよ?1日に50円・・・つまり1年間で18250円です。スワップ金利を初心者も上級者も大好きだという意味がおわかりいただけるでしょうか?

10万円とか20万円とかの少額の証拠金であっても年間に18250円受け取れるわけです。ポジションを倍に増やせば36500円。4倍なら73000円。銀行預金と比較するとウソみたいな利益が出るわけなんですが、実際に貰えるわけなので受け取っておきましょう。

 
また、スワップ金利を狙って行く時にはなるべく金利を多くもらえる証券会社で取引をする必要があります(各社でスワップポイントはぜんぜん違うんですよ!)。自分の保有しようと思っている通貨ペアで有利なスワップポイントを提供している証券会社で口座開設をするのが良いでしょう。

⇒ スワップ金利狙いの際の証券会社選びについて

 
○スワップ金利の落とし穴

もちろん、うまい話には落とし穴もあります。さっき例に挙げた『20万円の証拠金で年間73000円のスワップ金利』で考えてみましょう。

 
○高レバレッジをかけるとロスカットされやすい

20万円で毎年73000円、もの凄く美味しい話に見えますけどやっぱりそんなに上手く行くわけではありません。4万豪ドルの買いでこのスワップ金利を得ているとしたら、豪ドル円の為替相場が5円下落すれば証拠金が全てパーになってしまいます。

もっとも、全部パーになる前にロスカットされて数万円は残るでしょうけど、このように少ない証拠金でレバレッジをかけ過ぎると逆に大損する元になります。

スワップ金利を大きく得るためにはそれなりに証拠金を多く用意しなければならないというわけですね。

 
○政策金利は変動する

日本はずっと低金利で変化がありませんが、他の国では1年に1回くらいは政策金利が変動します。買いポジションをとっている通貨の政策金利が上がればスワップ金利も上昇しますが、政策金利が下がればスワップ金利も減少してしまいます。

逆に、売りポジションをとっている通貨の政策金利が上がった場合にもスワップ金利は減少しますね。2国間の金利差が大きいということが大事なわけです。

 
○スワップ金利が下がった時には為替相場も下落しやすい

また、政策金利の変動によってスワップポイントが下がった場合には、どうしても為替相場も下落するようになります。多くの人がスワップポイント狙いで買いポジションを持っているので、がっかりして皆売りに走るんですよね。

そういう時にたくさんの買いポジションを持っていると、為替変動によって損をすることになるでしょう。

次のページでは、FX投資が高い人気を誇る秘密の一つ、『レバレッジ』について説明します。FX投資で億万長者が生まれたり大損したりする人が出る理由が、この『レバレッジ』です。

⇒ FX投資をする上ではレバレッジに十分注意!

このページの先頭へ